ヘルニアの激痛は治まったが、お尻から足にかけての痛みは残っている。日常は動けるが、完全に痛みが無くなったわけではない。
仕事、スポーツ、趣味をヘルニアの痛みを感じなく行いたいと思っていませんか?
そんなあなたにヘルニアを完治するための方法を分かりやすく大阪府河内長野市の整体師が解説します。
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「ヘルニアに気付いていなかった」は意外とよくある!?
ヘルニアに関して、患者様からよくこんなお話を伺います。
病院でレントゲンを撮った際に「ここにヘルニアがありますね」「前にヘルニアをやったことがあるんですね」などと言われた。
そして「ヘルニアというものはほとんどの人が持っているものですよ」という説明を受けた、というものです。
そこで、「自分はヘルニアなのか!どうすればいいの?」と慌てて当院にご相談にいらっしゃるパターンが多いのです。
ヘルニアだからと言って必ず手術をしたり、仕事を辞めて治療に専念したりしなければならないわけではありません。
痛みがない、または多少痛くても日常生活に支障がないのであれば、ヘルニアになってしまった原因を探って、生活習慣や姿勢の改善を行えば大丈夫です。
ヘルニアだけに着目するのではなく、体全体を健康で良い状態に保つことを目指しましょう。
ヘルニアに気付かないパターンで見受けられるのが、腰よりも太腿部の痛みが強い場合に「筋肉痛かな」と思い込んでしまうことです。
ご経験の無い方には、あり得ないと感じられるかもしれませんが、これが意外と多いのです。
筋肉痛とは異なり、ヘルニアの痛みは筋肉を支配する神経の痛みです。ですので、どちらかというと神経痛に属します。
神経が足までつながっているので、腰に症状があっても足が痛くなります。そこで足に湿布を貼ったり、足をもんだりしても意味はありません。
神経痛は神経が伸びることによって痛みが生じ、さらに伸ばされれば悪化します。
足の痛みを筋肉痛だと思い込んでむやみに「伸ばすストレッチ」を行ってしまうと、ヘルニアの症状を悪化させてしまいます。
筋肉痛だと思い込んでしまうのは、笑い事のようですが、実際は全くシャレにもならず、自己流のマッサージやストレッチでどんどん痛みが増し、ヘルニア自体も悪化することがあります。
もしも「この筋肉痛なかなか治らないな」なんて感じていらっしゃいましたら、それは筋肉痛ではない可能性があるので、早目にご相談ください。
若干話が逸れますが、逆パターンで「ヘルニアではないのにご自身はヘルニアだと思い込んでいた」ということもあります。
椎間板は水分を多く含んでいます。お肌と同じで、60~70代以上の方は、若い方より椎間板中の水分が少なくなります。
痛みが生じるほどのヘルニアは、椎間板が神経に触れるほど飛び出るものですので、裏を返せば水分が少ないとヘルニアになりにくいと言えます。
そのため当院でも、60代以上の方から「自分はヘルニアだと思う」とご相談をいただいても、ヘルニアではなく骨自体の変形が起きている可能性の方が高いことを考慮しながら問診・検査しています。
「筋肉痛かな」「ヘルニアかな」とご自身で思っても、安易な自己判断は禁物です。
このように筋肉痛だと思っていたのにヘルニアだった。
また、ヘルニアだと思っていたのに骨の変形だったとなれば、自己判断による自己流対処法が症状を悪化させ、改善までの道のりを長引かせることになります。
ヘルニアで痛みが生じる人と生じない人の違い
ご自身がヘルニアになっていたこと、現在ヘルニアになっていることに気付いていなかった人は、医師の「ヘルニアがありますね」という話にかなり驚かれるようです。
ヘルニアというのは強い痛みを伴うものだというイメージがあるからでしょう。
しかし実際には、痛みを感じる人もいれば、全然痛くないという人もいます。このあたりを少し詳しく解説します。
ヘルニアは、ブロック状の骨が連なっている背骨の隙間にある、クッションの役割を果たす「椎間板」が、何らかの衝撃を受けたり、偏った圧力を受けたりして耐え切れず、飛び出る症状を指しますが、その飛び出ている程度が少しであってもものすごい痛みを感じる人もいれば、結構出ているのに全然痛くない、気付きもしない、という方もいます。
つまり、一言に「ヘルニア」と言っても、その症状の出方は人それぞれ千差万別なのです。まずは、そのような差がなぜ生じるのかについてご説明を致します。
ヘルニアとは椎間板が骨の隙間から飛び出ることを指します。その際に背骨に並行して走っている神経に触れ、神経が伸ばされることによって痛みが生じます。
しかし、背骨のブロック状の骨の隙間や神経までの距離、神経自体の状態は、人によって当然異なります。
隙間が広かったり、神経がたわんでいたりすれば痛みが生じにくくなります。
飛び出た椎間板で神経が押され、押された反対側が伸びる、そこまで至らなければ痛みは感じません。
骨の隙間が狭かったり、神経が張り詰めていたりする人だと、椎間板の飛び出る具合がほんの少しでも強い痛みを感じます。
椎間板の断面図を見ると、繊維輪が年輪のように重なっていて、その外側には脊椎洞神経があります。
この脊椎洞神経を痛めた場合の痛みが特に強くなります。
また、日頃より大きな不安やストレスを抱えている人は、そうでない人に比べて痛みを感じやすいことがわかっています。
「気分の問題」なんてよく言われますが実際にそうなのです。しかし、だからと言ってストレスや不安を簡単に取り除くことはできません。
ヘルニアだと分かった時どうするか、当院の基本的な考え
次に、「実はヘルニアであることがわかった」という場合も含め、ヘルニアになったらどのようにすればいいか、当院の基本的な考えをお伝えします。
ヘルニアになったことがわかって、おそらく最初に頭をよぎるのが「手術をした方がいいのかどうか」でしょう。
これについては当院では、手術を受けること自体を否定するのではありませんが、積極的に受ける必要もないと考えています。
何故ならヘルニアは、飛び出た部分が異物とみなされ、白血球によって分解されるため、放っておいても1~3ヶ月でなくなり、痛みも改善するためです。
自然治癒されるのであれば、わざわざ手を入れない方がいいと思いますよね。
しかし、そこまで待つことができない方や、直腸膀胱障害を併発している方は手術をお勧めする場合があります。
手術を受けるべきかどうかについては、別の記事で詳しく述べていますのでそちらをお読みください。
手術には2つの方法があり、ひとつはメスを入れて行うもの、もうひとつは内視鏡でおこなうものです。
飛び出た部位をしっかりと取り除くという点では前者の方が良いかもしれませんが、ヘルニアは術後にできるだけ早い段階で体を動かすことも大事ですので、負担の少ない内視鏡の方がより良いでしょう。
日常のケアと根本的改善は不可欠
痛みがひどいために手術を受けたとしても、その体にはヘルニアになってしまう何かしらの原因があるのですから、「取り除いたから万事OK」とは行きません。
放っておけば再発する可能性もあります。
また現在痛くなくても、何かの拍子に悪化して痛みを生じることもありますから「自分のは痛くないヘルニアだ」と思って油断するのは禁物です。
手術をしたとしても、自然治癒を待ったとしても、なぜヘルニアになったのか、ご自身の生活や癖、姿勢を見直すために時間を取り、同時にヘルニアに対しての正しい知識を持つことが必要不可欠です。
当院ではとても細かい聞き取りと検査を行っています。ヘルニアという症状は一般的でも、それに至った理由は人それぞれだからです。
通り一遍の指導ではなく、その人なりの改善方法があるはずなのでそれをご一緒に探していきます。
ヘルニア改善のためとして皆さんにお教えすることのできるストレッチ方があります。それを行うことで改善する人も少なくありません。
一方で、体質や抱えている仕事を原因として持っている人は、ストレッチだけの指導では足りず、長期的また根本的な改善をご一緒に目指します。
特に「ダブルヘルニア」になってしまった時は、その原因は一時的な衝撃やちょっとした癖だけとは考えられないため、丁寧な問診と検査が必要です。
ダブルヘルニアとは、症状が出ている一つの部位の、そのすぐ上または下にもヘルニアの症状が見られるものです。
ダブルヘルニアになってしまう根本的な理由とは、生まれつき腰の骨が弱い、ハードな仕事をしている、極端に偏った体の使い方をしている、などが挙げられます。
根本的な原因を解決しない限り、手術を受けたとしても再発する可能性が非常に高いので、姿勢の改善や、体の使い方を変えることなどに取り組む必要があります。
やってはいけないストレッチ
ヘルニアになった時に厄介なのは、足の痛みです。
「腰が原因で足が痛む」という因果関係から、誤った自己流ストレッチを行ってしまう人が後を絶ちません。
そのような誤った行動を未然に防いで、一人でも多くの方に正しい知識と、ヘルニアによる足の痛みを軽減させるストレッチを行っていただきたいと考えています。
ヘルニアを抱えているときは、体は慎重に動かさなくてはなりません。
以前の記事にも書いた通り、飛び出た椎間板が神経に触れ、神経が圧迫されて痛みが生じるという誤解をなさっている方が多いのですが、そうではなく、神経の一部が伸ばされることによって痛みは生じます。
そのため「伸ばす」行為は避けた方がいいでしょう。伸ばすと、血管の血流量も減るため神経の痛みが増します。
その点でも「伸ばす」は危険です。同じ理由で、膝を抱え込むようにして腿を伸ばすストレッチはしてはいけません。
膝を抱えたまま左右に動かし、お尻から腰にかけてを伸ばすストレッチも避けてください。
このストレッチは、骨盤の位置や傾きを改善する効果もあるにはありますが、ヘルニアになっているときには、どの動きがどのようにヘルニアに影響するかわかりませんので、骨盤を動かすストレッチはやらない方が良いでしょう。
ヨガでやるポーズも、ヘルニアに向かないものがあります。
腰を反らせるポーズ、横向きに腰を曲げるポーズを行うことで、飛び出た椎間板がさらに出てしまったり、回復傾向にあったのにまた破れてしまったりすることがあります。
足の痛みを軽減させてから行うストレッチ
ヘルニアによる痛みがあまりにひどく、体を動かすことができない時には、腰に氷を当ててしっかりアイシングしながら、横になって痛みが引くのを待ってください。
足が痛いと足を冷やしたくなりますが、原因は腰にありますので、足ではなく腰を冷やしましょう。
アイシングは、炎症が起きたときに特に有効です。炎症は足ではなく腰で起きていますので、足を冷やしても意味はありません。
そこまで痛みがひどくない時や、アイシングによってだいぶ動けるようになったと感じた時には、下記のストレッチを行ってみてください。
・広背筋を鍛える
お尻~背中~腕にかけて、広背筋という大きな筋肉があります。この筋肉を鍛えると、自然と胸が開き、姿勢が良くなります。
何も意識せずに日々の生活を送っていると、どうしても前かがみで、背中が開き、胸が閉じられてしまいます。
パソコンを打つにしても家事をやるにしても、手を前に出して作業することが多いのですから仕方がないのですが、姿勢を良く保つためには、それにいち早く気づいて改善させなければなりません。
そのためには広背筋を鍛える必要があります。
広背筋を鍛えて姿勢を改善させると、ブロック状の骨の連なりである背骨が真っすぐになり、きちんとそろって重なるようになります。
それにより、椎間板にかかる圧力が減るのでヘルニアの症状の改善につながり、足の痛みも緩和されます。
①肩と肘をそれぞれ90°に曲げて、手のひらは床に向ける
②股下を覗き込むように、頭を下げる。そしてその状態のまま、肘を後方に引く(肩甲骨同士を近づけるイメージ)
このストレッチを一日3回行ってください。
・腸腰筋を鍛える
次に、腰の骨から股関節にかけて伸びている腸腰筋を鍛えるストレッチを行います。
腸腰筋が収縮すると腰の骨が前方に引っ張られ、椎間板が後ろに飛び出る圧力を高めてしまいますので、腸腰筋が収縮しないように鍛えます。
①ベッドやイスの上に片足を載せる②状態を起こしたまま、載せた片足の方に体重を乗せる
これで、載せていない方の足の側の前方が伸びるのがわかると思います。
ポイントは、お腹を凹ませることです。凹ませることでより角度を作ることができ、腰の反りが起きにくくなります。
③伸びている側の手を上げる④体を、上げている足の側に捻って5秒静止(呼吸は止めない)
捻ることで、足の付け根の内側の筋肉も伸ばされます。
このストレッチは交互に行います。朝から晩まで、思い出した時にこまめに行いましょう。一日5回は行ってください。
まとめ
ヘルニアは痛みがあっても無くても、痛みが軽減されてきても、そこで放置せずに「全く痛くない」と言える状態を目指すことが重要です。
痛みが多少でも残っているのなら、いくら手術を受けていたとしてもそれは完治とは言えません。
どこかしらの筋肉が弱っていることも考えられますし、誤った認識で行うストレッチによって自ら悪化させている場合もあります。
繰り返しになりますが、完治を目指すなら正しい知識と正確なストレッチを行う必要があります。
上記で、どなたにもやっていただきたいストレッチをご紹介しましたが、個々人の体質や生活習慣なども考慮した、より精度の高いストレッチも指導しています。
大阪府河内長野市の整体院では「ヘルニアによる足の痛みをしっかり取り去りたい」とお考えの方を治療からサポートしていきます。
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