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筋トレで天然のコルセットを作る
お尻から足にかけて激痛になり夜も眠れなくなる恐怖のヘルニア。
今回は、よく質問される激痛は引いてきたけど…筋トレってどうすればいいの?について大阪府河内長野市のお答えします。
まずは、よくある間違いからお伝えします。
腰のヘルニアなので腰を鍛えなければと思い、腹筋や背筋をガンガンやる方が多いですね。
そもそも、ヘルニアというのは体の歪みにより骨と骨の間のクッションが飛び出てしまうことです。
つまり、歪みをとっていく体にして、そしてその姿勢を維持するための筋力をつけないといけないのです。
歪んだ状態のまま腰回りの筋力だけを鍛えても全くムダ。もしかすると筋力を強くすることにより余計に歪みがキツくなって悪化する可能性があります。
そこで、当院がオススメしている筋トレに至るまでの順番をお伝えします。
1、正しい姿勢を作る 大腰筋のストレッチ
ついている足を後ろに引いていきます。
足の付け根が伸びていることを感じてください。
片側ずつ、1分ずつを毎朝起きてすぐにやってください。
朝一にすることで、その日1日、良い姿勢を覚えやすくなります。
よくお風呂上りや寝る前にストレッチを行いますが、この大腰筋ストレッチは朝一番にして下さい。夜は寝るだけなので、姿勢を覚えてはくれません。
2、胸を張る正しい姿勢に 広背筋ストレッチ
そして肘を後ろに引いて肩甲骨同士を引き寄せあいます。
そして喉を天井に向けるように。
肩甲骨や上腕部にストレッチを感じればokです。
一気に力を抜くのがポイントです。
1日最低3回はやるようにしましょう。
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そして、いよいよトレーニングを開始です。
3、骨の上に骨を正しく乗せる 内股ストレッチ
足を内股にして手を水平に伸ばし、足を曲げていくというより重心を真下に落していくイメージでスクワットしていきます。
足を内股にすることにより重心が外にブレにくくなり、ヘルニア特有の椎間板への荷重が、偏りから全体にかかるようになります。
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4、そして、何より大切な歩行
イヤイヤ私はよく歩いていると思った人。
ここでは30分以上止まらずに歩くことを、歩行といいます。
ちょこちょこ歩くことは歩行といいません。
人は歩行を連続して行うことにより、骨盤を整え、骨にカルシウムなどの沈着を助け、各筋肉の骨量センサーを鍛え体内の熱を放散しています。
連続歩行が少ないと骨盤の傾きが出現し、体内の熱がこもり炎症を助長させます。
しっかり歩きましょう!
この4つがヘルニアの再発防止のためのトレーニングの流れです。
さらにパフォーマンスを上げる、より強化したい方は、当院でそれぞれにあったパーソナルトレーニング指導をしますので聞いてくださいね。
では次は、ヘルニアの痛みがあるときの日常生活の過ごし方をお伝えします。
コルセットはした方がいいの?
これはヘルニアの人がどんな作業をすることが多いかによります。
重たい物を持つことが多かったり、立ったりしゃがんだりすることが多ければ、コルセットをオススメします。
デスクワーク等、同じ姿勢が多い人はする必要はありません。
そもそも人は筋肉を使って腰椎を保護していますので、コルセットに頼った生活をしているとその筋肉が弱ってきます。
そして困ったことにインナーマッスルとよばれる一番奥の鍛えにくい筋肉から落ちていきますので、骨が歪みやすくなるのです。
できるだけコルセットはしない生活を目指しましょう。
痛み止めはどうなの?
ヘルニアの痛みは本当に痛いです。激痛です。また、激痛が落ち着いても何かの拍子の痛みなどは残ります。
そこで当院での指導としては、寝られないほどの痛みの際は痛み止めを飲まれることをオススメします。
睡眠不足になると痛みを感じやすくなる発痛物質の量が増えます。
また、ヘルニアだけでなく脳や臓器にまで負担がかかり体が壊れています。
ですので、夜眠れないほどの痛みのときは飲まれることを伝えています。
問題は、痛いけど動けない、眠れないほどの痛みではないときです。
このとき、当院がオススメしているのは、痛み止めという選択ではなく冷却です。腰部に保冷剤でなく「氷」で約20分冷却してください。
ではなぜ、保冷剤はダメなのか?
保冷剤はマイナスで凝固していますので熱の伝導が遅く、また凍傷にもなりやすいためです。
氷は0度で水に融解しますので、熱を保冷剤の約82倍とってくれます。
炎症をとるには冷却が一番です。
薬は痛みを止めているだけで、治しているわけではないですし、副作用もございますので、できるだけ使わない方がよいです。
どんなイス、ベッドがいいのか?
一番の理想は小学校のイスです。
いわゆる90度に座ることができ、
足がしっかりと地面につけるイスです。
背もたれが後ろに倒れたり、ソファーのようにお尻が沈むところに座っていると、ヘルニアの人特有の猫背やでっ尻といった姿勢になり、余計に痛みが強くなります。
できるだけ姿勢を正して座りましょう。1つのコツは両膝に手を当てて、胸を張って座ることです。
次にベッドですが、ヘルニアの際に必要なのは寝返りのしやすさです。
同じ姿勢で長くいると、脊柱に偏った圧力がかかることになります。ですので、一晩で20回程度寝返りはして欲しいです。
当院でおススメしているのが、高反発マットレスです。反発がある方が動きやすいですし、立位時変わらぬ姿勢で横になれます。
最悪なのが、沈み込んでしまうベッドです。
これは寝返りがしにくいだけでなく、熱がこもり炎症が助長されます。またお尻が沈み込むので、腰椎の前弯がキツクなり、ヘルニアの原因となります。
ヘルニアとは
脊椎と脊椎の間にあるクッションの役割の椎間板というものがあります。
その椎間板の中にある髄核と言われるものが線維輪といわれる壁を突き破って飛び出し神経を圧迫してしまう状態のことです。
しかし、勘違いしてはいけないのが、神経が圧迫されているから痛みが出ているということです。
ではよく見る画像上では神経が圧迫されているように見えているのはどういうことなのでしょう。
実は、神経は「圧迫」には強いのです。その証拠に腕を掴まれても痛くないですよね?神経は圧迫されているはずなのに。
神経というのは「伸長」には弱いのです。
突出した髄核が神経を圧迫しますが、それによる痛みではなく、圧迫されている側と反対側が逆に伸ばされることによっての伸長が痛みを引き起こすのです。
また、線維輪という壁を突き破って出てくるので炎症が起こります。その炎症に際して出てくる発痛物質や熱などが神経に伝達して痛みを引き起こします。
ヘルニアになる人の特徴
ヘルニアになる人の特徴として、まず姿勢の悪さが挙げられます。
腰が反って、首が前に出るS字カーブが強くなった人が多いです。
これは臨床していて感じるのですが、赤ちゃんの頃にハイハイする期間が短く、首を反らして脊椎を鍛えるという期間の抜けている人が多いです。
そのため、子供の頃よく転んだとかケガが多かった人が多いです。
しかし、脊椎が弱い分、手足を発達させるので瞬発力や力が強かったりするのも特徴です。
50メートル走は早いけど、マラソンは遅い。。。
ですので、長く同じ姿勢でいたり同じ行動を続けていくと脊椎に変形が出てくるのです。
また女性特有の問題なのですが、ヘルニアを起こす人はホルモンバランスがかなり崩れている方が多いです。
子宮筋腫、甲状腺といったホルモン疾患はもちろん、単純に関節が柔らかすぎる関節弛緩もっている人もいます。
これは靭帯がホルモンの影響で緩んだり硬くなったりしますので、バランスが悪いと硬くなりすぎたり柔らかすぎたりするのです。
つまり、脊椎をつなぎとめている靭帯も緩みやすく変形しやすくなるのです。これがヘルニアになりやすい姿勢にしていくのです。
ちなみに、ヘルニアになる人は美男美女が多いです。これもホルモンの影響かもしれませんね。
ホルモンは食事でも変化しますので、近年の添加物まみれの食事などの見直しも必要となります。