階段を降りる時や、立ち上る時だんだんと膝が痛くなってきた。手術になるのは不安。
そんな60代の女性が多いのは事実です。今までの生活習慣や姿勢、体の癖の影響が溜まって痛みとなって出やすくなるのが60歳以上。
膝の痛みの原因には様々ありますが、今回は特に60代以降の膝の痛みを改善する歩き方やストレッチを大阪府河内長野市の整体師が解説していきます。
膝にとっていいこと・悪いこと
繊細なだけでなく、体重がかかる上、大きく曲げ伸ばしをするカ所でもありますので、膝にかかる負荷は非常に大きいことは容易に想像できます。
そのため、「膝が痛い」といっても、どうして痛むのか、どこに原因があるのかは人それぞれです。また、簡単に原因が特定できないという難点もあります。
病院に通えば、治療院に通えば即治るというものでもないため、膝の痛みについては長らく抱えて悩んでいる人が多い疾患だと言えるでしょう。
ただ、どんな原因であれ、「膝にとっていいこと・悪いこと」は共通しています。ですから、原因がわからなくても、痛みが長引いていても、いくつかの対処法は実践する価値があるのです。
現在まさに膝痛に悩んでいる人も、これからの膝痛に備えたい人も、この記事でお伝えする痛みへの対処法と、膝痛緩和・予防のためのストレッチを覚えていただき、日々実践していただくことは、必ずご自身の利益になります。
膝の痛みに対する対処法(鎮痛法)
初めに、今まさに膝が痛くてどうしようもない、原因究明とか治療とかの前に、とにかくこの痛みをどうにかしたい!!という状態のときにお使いいただける、膝痛の鎮痛方法をお伝えします。
予防という観点も含めて解説しますので、現在膝が痛くない方も、これらの方法が重要であることをぜひご理解ください。
・冷却
30分冷やして5分休む、を繰り返しましょう。3日ほど続ければ痛みが収まってきます。冷やす際には氷を使うのがおすすめです。
・歩く
しっかり歩いて、歩いた後には冷却します。歩くとどうしても関節に熱がこもりますので、冷やして熱を解放しましょう。
歩く目的は、滑液を循環させることです。滑液を膝の裏に流れるように促すことが大事で、膝の裏から静脈に返すまでが滞ると膝の不調につながります。
歩くことでそれらが促進されますので、普段から意識的に歩くように心がけてください。
歩くと膝が痛い、という状態でも、冷却は必須です。そしてその痛みの程度によっては歩くことをお勧めします。歩けないほど痛いのでなければ、上にも書いたように、滑液の循環を促すために歩く習慣を続けましょう。
歩く時間や距離を少なくしながら、歩くこと自体は続ける、というのが理想ですね。
・体重管理
「太ると膝が痛くなる」というのは冗談でもよく言われますけれど、実際その通りで、体重が重い人はその分膝に負担が多くかかっており、痛めやすいのです。
1キログラム体重が増えると階段の降りる際に膝には7キログラム負担が増えると言われています。
無理なダイエットをする必要はありませんが、せめて間食を減らして体重が増えるのを防ぐ心がけは常に持っておきましょう。
・水分補給
水分が足りないことによる弊害は、膝の痛みに限らず体の様々なところに出てきます。病気やけが、首や肩のコリ、そして痛みを予防するために、水をたくさん飲んでください。
飲む量の目安としては、「体重×30ml」です。つまり、体重が50キロの人なら1.5リットルとなります。
・規則正しい生活
直接的な膝痛への効果としては、浮腫みが取れて、膝周りの血液やリンパ、滑液の循環が良くなります。
また、規則正しい生活を送ることはストレス軽減効果もありますので、今一度寝る時間と起きる時間を見直して、乱れているかなと思ったら改善させましょう。
・飲酒量調整
ある日突然断酒宣言してもきっと続かなくてかえってたくさん飲んでしまうか、またはイライラしてストレスを溜めてしまうと思いますので、できる範囲で減らしていきましょう。
以上が、膝の痛みに対する鎮痛法です。痛いときにすぐできる方法から、日々の生活を通して注意することまでまとめました。
食べるものや生活サイクルは、膝痛というより「健康な体をつくるため」に重要なポイントです。
健康な生活を送る延長上に、膝を始め、体のどこの部位も痛くない状態があるとお考えください。膝の痛みと体の健康は決して切り離して考えることはできません。
膝痛をおさえるための立ち方・座り方について
ひとつは、立ち上がるときに一気に膝に体重がかかるために起きる痛み、そしてもうひとつは、座っている間の姿勢が膝に及ぼす影響から起きる痛みです。
ですから、膝に影響が及ばない正しい座り方をして、立ち上がるときには体重をうまく分散させることができれば、立ち上がるときに起きる激痛は緩和することができるのです。
・立ち上がり方
腰と膝が90°になるイスに座った状態から立ちあがるときは、膝痛がある方の足を少し手前に引きます。引いてから、斜め上に立ち上がるイメージです。
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そうすると痛い方の足に負荷をかけずにスッと立ち上がることができます。両膝を揃えて「よっこいしょ」と立ち上がるのが癖になっているかもしれませんね。
でもそれだと膝に負荷がかかりますので、いちいち痛みを感じることになります。痛い方を少し手前に引いてから立ち上がるだけで、だいぶ痛みは軽減されるはずです。
・座り方
座り方のコツは、膝同士を寄せることです。
試しに、膝を開いて座ってみてください。膝を開いてしまうと、どうしても上半身の重心が後ろに倒れてしまい、背もたれにもたれるような座り方になってしまいます。
ピンと背筋を伸ばすことが大事なのは言うまでもありませんが、正しい姿勢を維持するためには背筋だけでなく、体全体を使う必要があります。
座ったときに正しい姿勢を保てるのは、膝を開くより閉じたときです。膝を閉じれば、背筋を意識的に伸ばそうとしなくても自然と伸びるのが感じられるはずです。
膝痛を緩和・予防するための歩き方
歩く時に膝が痛むこともあります。この原因は、体重が前方にかかっていることです。体重が前にかかれば、前に出した足、特に膝の部分にその負荷がかかり、痛みを生じさせてしまいます。
よく、テレビや雑誌などの歩き方レッスンで「歩幅を広くしましょう」「かかとから地面につけましょう」といった指導を目にしますが、そのような歩き方をしても、前方に体重が載ってしまうのであれば痛みが伴ってしまいます。
膝痛改善のためのストレッチ
次に、膝痛改善のためのストレッチ方法をお伝えします。何度も申し上げている通り、膝という部位に関わる組織はいくつもあり、筋肉だけピックアップしても複数になります。
ですから、膝痛が起きたときにいずれかの筋肉が固まって悪さをしている可能性も、かなり高いのです。
また、膝痛があってもなくても筋肉を伸ばし、緩めておくことは大事です。痛みの予防になるだけでなく、ケガ防止にもつながります。以下のストレッチを実践して、痛みと無縁の生活を送りましょう。
・筋トレ&骨トレスクワット
足を肩幅ほど開き、内股にして立ちます。手は、前方にまっすぐ伸ばします。その状態からゆっくり、7秒かけて膝を曲げて重心を下げ、7秒で戻ります。
このスクワットを、一日10回×3セット行いましょう。10回やったら1分休む、を3回繰り返します。
このトレーニングは、骨の位置を修正する効果があります。骨の上の正しい位置に骨がのるよう、調整する作用があるのです。筋肉トレーニングであると同時に、骨トレーニングにもなっているという優れものです。
・エイト運動
イスに腰かけて、片方の足を軽く挙げ、膝で8の字を描く運動です。
まずは横向きの8を描きましょう。次に前後に動かしながら横向きの8を描きます。最後は上下に動かして8を描きましょう。
これは、一日10秒×3セット行います。1セットは、上記の3種類を全て10秒ずつ行って1セットとなります。毎日コツコツ行うことで膝の動きが改善し、痛みが軽減するのがわかると思いますので、ぜひやってみてください。
分かりにくいと思いますので動画で説明します。
・膝蓋骨の位置を正常に戻すストレッチ
膝のお皿の位置が正常でない、または動きやすくなっているために、膝全体の変形が助長されてしまっている場合もあります。
膝のお皿は膝蓋骨と言い、膝の活動においては大きな役割を担っていますので、その位置をセルフケアで修正することで、本来の動きができるように助けてあげましょう。
まず、フェイスタオルを用意します。これを絞って膝に巻き、膝のお皿の真上の位置で交差させます。十字を切って固定したらタオルと膝の間に指を入れましょう。お皿が垂直に圧迫されていることを確認してください。
この状態で、足を前後に伸ばし、曲げる、を繰り返します。曲げたときには膝のお皿が、指とタオルによって圧迫されています。
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痛い方の膝も痛くない方の膝も、両方行ってください。左右とも30回×1セット、毎日行います。
・腸腰筋ストレッチ
歩き方指導のところで、歩く際に後ろの足の膝をしっかり伸ばしましょうとお伝えしました。
試しにやってみていただけるとお分かりかと思いますが、膝を伸ばすためにはちょっとしたコツと柔軟性が必要です。特に、腰から股関節にかけて伸びている腸腰筋がスムーズに伸縮しないと難しいでしょう。
そこで、腸腰筋ストレッチも行いましょう。腸腰筋をスムーズに動かすことで歩き方も改善され、膝痛軽減につながります。
イスの、左右どちらか端の方に腰をかけます。お尻の半分が座面から出る状態にしましょう。そして、座面から出ている側の足を後方に伸ばし、つま先を立てます。
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そうすると、股関節の辺りの筋肉がグッと伸びるのが感じられると思います。その状態で30秒から1分静止してください。
無理のない範囲で1分頑張れるといいですね。これも、痛みが生じている側だけでなく左右両方とも行ってください。
まとめ
膝の痛みにいいことである、冷却・歩行・体重管理・水分摂取といった具体的にどれくらい必要なのかを理解し、それを日々実践していくことが大切です。
膝の痛みを改善していくストレッチ・筋トレは正しく膝が動いていくことが重要となります。
体重の乗せ方、膝蓋骨の位置の調整、スムーズに股関節を動かす腸腰筋のストレッチ。
いきなり結果は出ませんがコツコツ続けて膝の正しい使い方を覚えて痛みを改善していってくださると幸いです。
大阪府河内長野市の整体院では、膝痛でお悩みの60代以上の方に、丁寧なヒアリングと検査を行って、その方だけに向けた治療と生活指導を行いサポートしています。
今回の記事は膝痛はもちろんのこと、お体全体が動かしやすくなり、その効果を感じていただけるはずです。
まとめ動画
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