初めてヘルニアになってしまった方、ヘルニアを予防したい方は、過去の記事でヘルニアについての治療法、予防法、そして正しい知識など概要をご説明していますので、そちらをどうぞお読みください。
今回のこの記事は、10~20代という若い頃にヘルニアを発症してから、50~60歳になった今までに何度もヘルニアになった、そんなあなたに向けて大阪府大阪府河内長野市の整体師がお送りします。
✔ 自分のヘルニアは、もう癖になってしまったのだろうか
✔ 何度も繰り返すヘルニアは手術をしなければならないのか
✔ そもそもなぜ自分ばかり、ヘルニアでこんな苦しい目を見なきゃならないのか
と、そんなふうに感じていらっしゃる方は、前回と合わせて今回の記事を必ずお読みください。
contents
ヘルニアで手術を検討するポイント
「ヘルニア=手術」というイメージを持つ方もいらっしゃいますが、逆に「知り合いに『ヘルニアは放っておいても治るよ』と言われた」などとおっしゃる方も少なくありません。
ヘルニアは基本的には手術の必要はありません。2~3ヶ月で自然治癒するからです。
しかし、「できたら手術をした方がいい」「今すぐにでも手術をするべき」と判断されるヘルニアもあります。
手術をした方がいいヘルニアとはどのような症状でしょうか。手術を検討している方、手術を勧められたが不安がある方は、以下を参考にしてください。
・排泄に障害が出ているケース
ヘルニアになると、末梢神経が圧迫され、お尻や足にしびれが出ます。しかし状態によっては中枢神経まで刺激され、様々な障害を生むことがあります。
その障害の一つが、直腸膀胱障害です。おしっこが出にくい、または漏れる。ヘルニアになってから便秘がひどい。
そんな状態になったなら、すぐに手術を受けるべきです。可能なら二週間以内のオペをお勧めします。
・両足に痛みやしびれが出ているケース
通常、ヘルニアによる足のしびれや痛みは、片方の足のみに現れますが、稀に両足に生じることがあります。
真後ろの靭帯を突き破って神経を圧迫している可能性があり、これはかなり危険な状態です。自然治癒を待たずに早く治さないと、将来的に麻痺などの障害が残る可能性があります。
・筋力障害がみられるケース
「ヘルニアの影響で、右足を触ったときと左足を触ったときとでは、触られた感覚の違いがある」、これは感覚障害で、ヘルニアの症状として一般的なものです。
あまり心配する必要はありません。
しかし筋力障害が出たときにはすぐに手術をする必要があります。筋力障害とは、麻痺があって足や手、指などに力が入らない状態を指します。
痛くて力が入らないのではなく、全く力が入らない状態です。
こうなってしまったら、早急に、可能ならその日のうちに手術を受けてください。
早急な処置をせずに一週間、二週間と放っておいてしまうと、その間に神経の機能が戻る可能性がどんどん減ると考えてください。
ヘルニア自体を治した後でも麻痺が残り、どうにも改善できないという辛い状態になってしまいます。
・サポートを受けられる環境ではないケース
先にも申し上げました通り、ヘルニアは数ヶ月で自然治癒します。ただし、その治癒期間は痛みやしびれがもちろんありますし、どなたかのサポートが必須です。
今すぐにどうしても取り掛からなければならない仕事がある、一人暮らしで誰の介助も受けられない、という事情の場合には、考え方にもよりますが私としては手術を受けた方がいいのではないかと思います。
ただし、手術にはそれなりにリスクがあることを忘れてはいけません。
自然治癒を待っていていいだろうと判断される状態でありながら、あえて手術を受けるのですから、手術を受けた後に後悔することのないよう、「手術を受けたらどうなるか、どんなリスクがあるか」を事前にしっかり理解しておく必要があります。
以上が、手術を受けた方がいいと思われるポイントです。これは、多くのヘルニアの患者さんと向き合い、治療を行ってきた当院としての独自の見解です。
もちろんほかの治療院や整形外科に行けば異なる意見も出てくると思いますが、もし選択の際の参考になりましたら幸いです。
ヘルニアの手術は何をするのか
では次に、そのヘルニアの手術というものはそもそも何をするのか、わかりやすく解説します。
手術の原理は、飛び出て神経を圧迫している椎間板を摘出することですが、その方法はいくつかあります。
・Love法
皮膚を5~10cmほど切開し、脊椎にも穴をあけて、患部を直接目で見ながら行うオペです。
この方法のメリットは、何よりも患部を目で見て確認しながら行える点でしょう。当然、医師ごとの技術の優れ具合、手術への慣れの度合いには差がありますが、患部を目で見られるなら技量の差の影響は少なくなります。
デメリットとしては、大きく切開をしますので、その分術後の回復が遅い点です。1~2週間の入院を要する場合がほとんどで、傷の痛みもあります。
そして、切開するということは筋肉に傷をつけることですから、筋力低下も免れません。
・MED法
16mm前後の太さの内視鏡を挿入して行うオペです。これには医師の高い技術が求められます。
腕のいい医師に巡り合うことができれば、手術自体がスムーズなだけでなく、患部の摘出もしっかり行われるので治りも早くなります。
この方法のメリットは、切開をしないため回復が早い点です。逆にデメリットは、切開をしない、つまり直接見ないでオペを行うというリスクでしょう。
神経に傷をつけてしまう可能性も、Love法より当然高くなります。
・PLDD法
これは、比較的軽いヘルニアに対して行われることの多い方法です。飛び出た椎間板に対し、レーザーで熱を当てて蒸発させます。
メリットは、リスクが少なく回復も早く、早ければ半日、長くても2日ほどの入院で済む場合がほとんどである点です。
デメリットは保険適用外のオペとなるため30~40万円と高額な点、そして大きなヘルニアに対しては用いることのできない点です。
・PN法
経皮的髄核摘出術と言われる方法です。ヘルニア部分に管を挿入し、飛び出た椎間板の内部の髄核を摘出します。
椎間板そのものを取り出すのではなく、内部からの圧力を軽減させて神経への圧迫を軽減させるのです。
メリットは、傷口がとても小さく済み、その日のうちに歩くことも可能なほどである点です。ただしデメリットはPLDD法と同様、大きなヘルニアには用いることができません。
以上が、主なヘルニアの手術方法です。
これ以外にもありますが、すべての方法に共通しているのは、飛び出た椎間板を摘出するなり圧を下げるなりして、神経を圧迫している状態をなくすことが目的であることです。
そこには、何故こうして椎間板が飛び出てしまったのかという原因へのアプローチはありません。つまり、手術を受けて状態を改善させるだけでは、ヘルニアの根本的な解決にはならないのです。
根本的な原因にアプローチし、解決しないことには、せっかくいい手術を受けたとしてもそのあとまた繰り返しヘルニアになってしまうでしょう。
手術を受けると同時に、体幹や筋肉を鍛えたり体重をコントロールしたりして、繰り返し発症したヘルニアの原因を改善する試みも始めていかなければなりません。
こうして言葉にすれば当たり前のことのように見えますが、この点はなかなか理解されないという現実があります。
多くのヘルニアの患者さんが、頭のどこかで「手術を受ければ大丈夫」と思っているのでしょう。ヘルニアは痛みやしびれが厄介なため「これさえ取り除けば・・」という気持ちになるのもよくわかります。
わかりますが、手術で取り除くのと、再発を防ぐのとはまた別であることを忘れてはなりません。
手術を検討する際には、一緒に「どうして自分はヘルニアになったのか」を突き詰めて考え、その点を改善させるために真剣に取り組まなければならないことも忘れないでください。
自然治癒を促進する方法
もしあなたが、手術という選択肢を取らず、自然治癒による改善を待つと決めるのであれば、スムーズに治癒されるための工夫を身に付けましょう。
飛び出た椎間板がいつかは消えるとは言っても、それにかかる時間は早い方がいいですし、何より自然治癒を促進する方法を実践することは、その後のヘルニア予防にもつながります。
生活改善の一環としてこれらのことを行ってください。
まず座り方。痛みが強くないときでも、背もたれにもたれかかる座り方は避けてください。
そして膝とつま先を合わせるように内股になります。内股になると、自然と背筋が伸びて幹部への負担が減ります。
痛みが取れてきて歩けるようになったなら、きちんと歩行のための時間を確保してください。歩くことによって骨盤が動き、本来あるべき位置へと自然と矯正されます。
そのためには、買い物に行って少し歩いて止まり、歩いて止まり、を繰り返すのではなく、しっかりと30~40分間続けて歩きましょう。
それくらいの間歩き続けてようやく効果が出ますので「トータル〇分」ではなく、継続的な歩行を行って毎日姿勢をリセットしましょう。
そして、これが最も重要なところですが、今の環境からいったん身を引くことを検討しましょう。
前回の記事でも書きましたとおり、ヘルニアになる人は、考え方や嗜好が偏っていたり、体に無理をさせたりする傾向があります。
ハードな仕事を続けている、家事に手を抜くことができない、といった方も少なくありません。
その環境から、いったん身を引く。仕事を休む、家事を誰かに任せる、など、少し勇気が要るかもしれませんがやっていただきたいと思います。
そうすれば、従来の環境にどっぷりと身を浸からせていた自分を客観的・俯瞰的に見ることができるようになります。
少し距離を置いた状態で、やるべきこと、やらなくていいことを整理すれば、元の環境に戻った際に自分への負担を多少なりとも減らすことができるようになるはずです。
また、環境から離れることはストレス軽減の効果もあります。ストレスがあれば痛みが強く感じられますので、ストレスをなくすことも重要な治療の一環なのです。
疲れた心と体をリフレッシュさせるためにも、一度環境を変えてみてください。
環境を変える際に、同時に衣食住の見直しもしてみてください。実はヘルニアは、風邪を引いたときにおこりやすい傾向があります。
風邪をひきやすい人は、体質ももちろんありますが、身の回りを清潔に保つことができないで菌に負けてしまうこともあります。
ですので、身の回り、着ている服が清潔かどうかをチェックすることから始めてみましょう。
食事に関しては、例えば辛いものが好きで香辛料の効いたものをよく食べるなら、気の向くままに食べ続けるのではなく、頻度を減らすなどして偏りを改善させましょう。
直腸の前には子宮、後ろには腰椎があります。刺激の多いものが直腸にあれば、それが子宮に伝わってホルモンバランスを崩すことにもなりかねません。
また、腰椎へ影響して骨の異状を発生させるなども十分考えられます。
どんな食材も、少しをたまに食べるなら何の問題もありませんが、偏っていると言えるほどいつも食べている、または全く食べないのであれば、体に必ずその影響が出ます。
あなたがいつもついつい食べてしまう食材は何でしょうか。この機に見直してみてください。
住むところについては、例えば高地なのか低地なのか、暑いのか寒いのか、その一つ一つが体に影響を及ぼしています。
気温差や立地条件など、体に負担がかかっている点はないかどうかチェックしましょう。
最後に、ヘルニアの自然治癒を促進させるためにやっていただきたいのが、過去にあった辛いことや悩みなど、心の中の引っ掛かりになっていることを、誰かに話すことです。
カウンセラーなど話すのに料金がかかる相手なら、お金を払ってでも聞いてもらってください。
話を聞いてもらうなんて、ヘルニアと何の関係があるのかと疑問に思われることでしょう。
ヘルニアの人は一つのことを集中的に行ったり、物事を重く捉えて心的な負担にまでしてしまったり、といった性格的な特徴がみられることがあります。
その特徴により、ストレスが増えて神経が興奮し、痛みを強くさせてしまうことも多々あるのです。それを避けるために心の中に溜まっているものを吐き出すことをお勧めしたいのです。
相手はしっかりと選ぶ必要があります。できたらカウンセラーやコーチなど、話を聞くプロがいいでしょう。話を聞いてくれる整体師や医師も検討してみてください。
まとめ
ヘルニアの手術を検討するタイミングや体の状態を知って、リスクを踏まえた上で選択すること。
ヘルニアの手術は、種類がありますがそれぞれ何をしているのか?また、手術は根本の原因を除去することにはならないこと。
ヘルニアの自然治癒を選択して時に、何をすれば安全に早くヘルニアを改善できるのか。
今回の記事はヘルニアを繰り返している方に向けて書いていますので、2回、3回と同じようにヘルニアを起こしているのならぜひ実践してみてください。
以上、ヘルニアを繰り返すあなたに向けて、手術や自然治癒に対する考え方を中心にお伝え致しました。
ヘルニアという不快な症状を繰り返すことは大きなストレスであり、さらにそこへ手術を検討しているとなると、もう以前のような日常生活が遠く感じられ、辛い気持ちで日々を送っていらっしゃることと思います。
しかし、手術を受けるにしても自然治癒を目指すにしても、改善と同時に根本的な原因の究明を試みれば、これ以上辛い思いをしなくても済むはずです。
大阪府大阪府河内長野市の整体院では、ヘルニアでお困りの方のサポートをさせていただいております。まずは話だけでも聞いてほしい、と考えていらっしゃる方も、ぜひ一度お越しください。患者さんの心の負担を取り除くのも私たちの責務です。あなたの繰り返すヘルニアの原因が何なのか、今後どのようなことに気を配っていけばよいのか、といった、お一人ではなかなか見つけにくい答えもご一緒に探しましょう。
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